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VercelとAmplifyの比較:フロントエンド開発に最適なホスティングはどっち?

JamstackやモダンWebアプリのホスティングサービスとして注目のVercelとAWS Amplifyを徹底比較。フロントエンド開発者の目線から機能、デプロイ体験、料金体系、カスタマイズ性を分析し、最適なサービス選択の指針を提供します。

2025/6/12
7分
S.O.

VercelとAmplifyの比較:フロントエンド開発に最適なホスティングはどっち?

JamstackやモダンWebアプリの台頭により、ホスティングとCI/CDの統合サービスとして注目を集めるのが「Vercel」と「AWS Amplify」です。どちらも「Git連携・自動デプロイ・HTTPS対応」などを備えていますが、目的や開発スタイルによって、最適解は異なります。

この記事では、VercelとAmplifyを"フロントエンド開発者の目線"から比較し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを整理します。


⚙️ 機能比較表

項目VercelAWS Amplify
提供元Vercel(Next.js開発元)Amazon Web Services(AWS)
主な対象ユーザーフロントエンドエンジニアフルスタック・クラウド志向の開発者
Git連携◎ GitHub / GitLab / Bitbucket◎ GitHub / GitLab / Bitbucket
CI/CD◎ プレビューURL自動生成◎ ブランチごとに自動デプロイ可能
Next.js最適化◎ 開発元ゆえの深い統合◯ 通常のサポートあり(SSR不可)
バックエンド統合△(Edge Functionsで簡易対応)◎ Lambda / API Gateway / Cognitoなど
サーバーレス関数◯ Edge Functions、Serverless Functions◎ Lambda Functions
カスタムドメイン◎ ワンクリックで設定◎ Route 53 連携(やや複雑)
スケーリング◎ 自動スケーリング(従量課金)◎ 自動スケーリング(従量課金)
初期設定の簡便さ◎ 数分でセットアップ完了◯ AWSアカウント連携やIAM設定が必要
料金体系無料枠+チームプラン(商用可)無料枠+従量課金(サービスごとに課金)

🚀 デプロイ体験:開発者ファーストはVercel

Vercelは「Next.jsのために生まれたプラットフォーム」というだけあり、Next.jsアプリの自動最適化(SSG/ISR/Edge Functions対応)や、Gitのプッシュで即時にURLが発行されるプレビュー機能が特徴です。

Bash

# GitHubにプッシュすると...
→ 自動でプレビューURL発行
→ ステージング確認やQAが容易に

特にフロントエンド開発における「高速な試行錯誤と共有」においては、Vercelが圧倒的に優位です。


☁️ フルスタック連携はAmplifyが強い

Amplifyの最大の魅力は、AWS上のバックエンドサービスとスムーズに連携できる点です。たとえば以下のような構成がワンクリックで実現可能です。

  • 認証:Cognito
  • API:GraphQL / REST API (AppSync / API Gateway)
  • ストレージ:S3 + DynamoDB
  • Hosting:静的サイト or SSR Lambda(experimental)

Amplify CLIやAdmin UIを使えば、非エンジニアでもフルスタック環境をGUIで構築可能です。


💸 料金体系とスケーリングの考え方

観点VercelAmplify
無料プラン月100GB Bandwidth / 1000回 Edge Funcs5GB/ 月のホスティング / 1000ビルド分
商用サイト向けProプラン(月額) or Enterprise従量課金制(ビルド/ストレージ/リクエスト)
スケーリング対応CDN + Edge Network(自動)S3+CloudFrontベースで自動対応
SSRコストVercelでは関数実行回数ごとに従量課金AmplifyではSSRは実質未対応(2025年6月時点)

Vercelは商用規模になると急激にコストが増える可能性がある一方で、Amplifyはサービスごとに課金されるため、全体像を理解する必要があります。


🔧 カスタマイズ性とロックイン

比較項目VercelAmplify
ベンダーロックインやや強い(Vercel独自機能多数)強い(AWS依存)
インフラ制御ほぼ不要(お任せ)IAM設定や権限管理が必要
カスタマイズ範囲Edge Functions, rewritesなど限定的Lambda, API Gateway など自由度が高い

開発体験を優先するならVercel、柔軟性と自由な設計を求めるならAmplifyが向いています。


✅ どちらを選ぶべきか?

✔ Vercel が向いている人/用途

  • Next.jsプロジェクト(公式対応)
  • スピード重視のスタートアップやPoC
  • フロントエンド主体のチーム
  • リッチなプレビュー・Edge対応が必要なWebアプリ

✔ Amplify が向いている人/用途

  • AWS上で全てを管理したいフルスタック構成
  • モバイルアプリと連携したバックエンド管理
  • Cognito認証やS3ストレージの活用を前提とするケース
  • AWSの知見がある or 今後AWSと統合していく予定がある企業

まとめ

選定観点オススメ
フロントエンド中心Vercel
バックエンド統合Amplify
学習コストの低さVercel
拡張性と自由度Amplify
Next.jsとの親和性Vercel(公式開発元)

どちらも優れたサービスであり、最終的な選択はプロジェクトの性質・スキルセット・中長期の拡張性によって異なります。「今何を求めているか」だけでなく、「将来どう育てたいか」という視点を持って選定すると、最も効果的なサービス選択につながります。


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