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Google Lighthouseで90点以上を叩き出す技術的工夫

Webサイトの品質を客観的に評価するGoogle Lighthouseで90点以上のスコアを達成する技術的最適化ポイントを、パフォーマンス・アクセシビリティ・SEOなどカテゴリ別に解説します。

2025/6/11
7分
S.O.

Google Lighthouseで90点以上を叩き出す技術的工夫

Webサイトの品質は「速さ」「ユーザビリティ」「アクセシビリティ」など複数の要素によって決まります。これらを客観的に評価するためのツールとして広く使われているのが、Google Lighthouseです。

Lighthouseスコアを90点以上に保つことは、SEO・UX・技術的信頼性のすべてに良い影響を与えます。

本記事では、Lighthouseで高スコア(90点以上)を達成するための技術的な最適化ポイントを、カテゴリ別にわかりやすく紹介します。


🔍 Lighthouseとは?

Google Lighthouseは、Chrome DevToolsやCLIから実行可能なWebサイトの監査ツールです。以下の5カテゴリでスコア(0〜100点)が表示されます:

カテゴリ内容の概要
Performance(性能)表示速度や初期読み込みの最適化
Accessibilityキーボード操作やスクリーンリーダー対応
Best Practices最新のWeb技術に即した実装がされているか
SEO検索エンジンに最適化された構造になっているか
PWA(任意)プログレッシブWebアプリとしての適合性

スコア90点以上「優れている」レベルを意味し、特にPerformanceで90点を取るのは難易度が高い部類に入ります。


🚀 Performanceで90点を目指す技術的工夫

📌 1. 画像最適化は必須

技術内容
WebP, AVIF形式の使用JPEGやPNGよりも軽量で高品質
遅延読み込み(Lazy Load)loading="lazy"属性を使い、表示領域外の画像を遅延読込

✅ 図解:画像読み込みの違い

CSS

[通常]
  └→ 画像A(表示外)も初期読込

[Lazy Load]
  └→ 画像Aはスクロール時に読込

📌 2. JavaScriptの削減と分割

  • 不要なライブラリ除去(特にjQueryなどレガシーなもの)
  • Tree-shaking に対応したバンドラ(例:Vite, Webpack)を活用
  • コードスプリッティングでルートごとにJSを分割

JavaScript

// Reactでの例(動的インポート)
const LazyPage = React.lazy(() => import('./Page'));

📌 3. 初期表示速度の改善(TTFB & FCP)

  • CDN活用で最寄りのサーバーから配信
  • HTMLのCritical CSSをインライン化して最初のペイントを高速化
  • サーバーのレスポンス時間(TTFB)短縮のためにSSRやキャッシュ戦略を導入

♿ Accessibility(アクセシビリティ)

アクセシビリティスコアは簡単に改善可能です。

工夫説明
alt属性の設定すべての画像にテキスト代替を用意
色コントラストの調整背景と文字色のコントラスト比を4.5:1以上に
フォーカスインジケータの有効化:focus状態のスタイルを明確に
フォームのラベル関連付け<label for="">を正しく使用

📐 Best PracticesとSEO向上の工夫

✅ HTTPS利用

  • HTTPからHTTPSへのリダイレクトを確実に
  • 証明書の有効期限切れや混在コンテンツをチェック

✅ JavaScriptエラーの解消

  • コンソールエラーをゼロに保つ
  • 外部スクリプトの読み込みエラーや不整合を防ぐ

✅ メタタグと構造化データの整備

要素内容例
<meta name>description, viewport, robotsなど
構造化データJSON-LDでのWebPage, Breadcrumb, Articleなど

📊 スコアの確認と再現性を意識する

Lighthouseのスコアはローカル環境・通信状況により変動します。特にPerformanceスコアは変わりやすいため、次のようなツールで定点観測しましょう:

  • Google PageSpeed Insights(LighthouseのWeb版)
  • GitHub ActionsにLighthouse CIを組み込むことで自動スコア監視
  • ローカルで--preset=desktop--throttling-method=devtoolsを指定し、一貫した評価を得る

🧪 最後に:実践チェックリスト

チェック項目実装状況
画像はWebP/AVIFかつLazy Loadされている
JavaScriptは分割&最小化されている
フォントはPreloadされている
アクセシビリティ属性は全要素に適用
メタ情報と構造化データが設定されている
Lighthouse CIなどで定期監査している

まとめ

Google Lighthouseで90点以上のスコアを出すには、ページの構造、リソースの最適化、アクセシビリティ、メタデータの整備など、全体を俯瞰した技術設計が重要です。

特別なフレームワークや高価なCDNを使わずとも、基本に忠実なWebパフォーマンスチューニングによって高スコアは十分に実現可能です。

日々のデプロイや改善のサイクルにLighthouseを組み込むことで、サイト品質の継続的向上を図っていきましょう。


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