セキュアコーディングチェックリスト
~"作る時点で守る"が、最強の防御~
はじめに
セキュアコーディングとは、ソフトウェア開発の段階からセキュリティを意識してコーディングを行う設計思想です。
サイバー攻撃の多くは、開発段階での設計ミス・バリデーション漏れ・エラー処理の不備などを突いてきます。したがって、セキュリティ対策は「後付け」ではなく「書くときに組み込む」ことが最も効果的です。
本記事では、セキュアなアプリケーションを実現するための基本項目を「チェックリスト形式」で紹介します。
1. 入力処理:信頼できないものはすべて疑え
チェック項目 | 説明 |
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✅ 入力値のバリデーションを行っているか | 型・長さ・形式を正規表現などで厳密にチェック |
✅ ホワイトリスト形式で値を許可しているか | 許可すべき値を明示(例:言語コード、国コード) |
✅ HTML特殊文字をエスケープしているか | XSS防止(特に<, > , "など) |
✅ ファイルアップロード時の拡張子検証 | .php, .exeなどの危険拡張子を拒否 |
✅ 入力値を直接SQLに埋め込んでいないか | SQLインジェクション対策にプリペアドステートメントを使用 |
2. 認証とセッション管理:本人確認を堅牢に
チェック項目 | 説明 |
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✅ パスワードは安全にハッシュ化しているか | bcryptやArgon2を使用(MD5やSHA1はNG) |
✅ ログイン成功時にセッションIDを再生成しているか | セッション固定攻撃を防止 |
✅ セッションタイムアウトを設定しているか | 放置アカウントの不正利用を防止 |
✅ 多要素認証(MFA)を導入しているか | 管理者・特権操作時には特に推奨 |
✅ トークンはHTTPSでのみ送信しているか | CookieにはSecure属性とHttpOnly属性を設定 |
3. エラーハンドリング:情報漏洩を防ぐ
チェック項目 | 説明 |
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✅ スタックトレースをユーザーに表示していないか | 内部構造を隠蔽 |
✅ エラー内容をログに記録しているか | 問題のトレースと監査に必要 |
✅ ログに個人情報やパスワードを書いていないか | GDPRや情報漏洩対策 |
4. アクセス制御と認可:やっていいことだけを許す
チェック項目 | 説明 |
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✅ 画面やAPIに認可チェックを実装しているか | 表示可否・操作可否をロールや属性で判定 |
✅ クライアントサイドの判定に依存していないか | JSやCookieだけで認可せず、必ずサーバー側で検証 |
✅ 管理者と一般ユーザーの操作を厳密に区別しているか | URLやボタン操作で越権できない設計に |
5. 外部との連携:安全に通信する
チェック項目 | 説明 |
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✅ API通信はHTTPSを使用しているか | 中間者攻撃(MITM)防止 |
✅ Webhookの検証機構があるか | 署名付きヘッダーやシークレットキーを確認 |
✅ CORSポリシーを明確に制限しているか | 信頼できるドメインだけを許可 |
✅ 外部ライブラリの脆弱性を定期スキャンしているか | Snyk、Dependabot、npm audit などでチェック |
6. フロントエンドセキュリティ
チェック項目 | 説明 |
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✅ JavaScriptのDOM操作時にXSS対策しているか | .textContent優先、.innerHTMLは最小限 |
✅ CSRFトークンをフォームに付与しているか | POST/PUT/DELETEリクエストで有効 |
✅ セキュリティヘッダーを設定しているか | CSP、X-Frame-Options、X-Content-Type-Optionsなど |
7. その他の重要対策
チェック項目 | 説明 |
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✅ デフォルトパスワードを変更しているか | 初期設定のまま放置しない |
✅ アップロードファイルをWeb公開領域に置かないか | 画像・PDF以外は直接アクセス禁止 |
✅ 管理画面にIP制限やVPNアクセスを設けているか | 内部向け機能を一般公開しない |
✅ 環境変数や.envファイルが外部に漏れていないか | Gitにコミットしない、適切なファイル権限を設定 |
開発フローに組み込む方法
セキュアコーディングを継続的に実現するには、次のような工夫が有効です。
- Pull Request時のチェックリストテンプレート化
- 静的解析ツールのCI組み込み(例:SonarQube, ESLint)
- セキュリティコードレビューの習慣化
- 定期的な脆弱性診断(動的/手動)
まとめ
セキュアコーディングは、「書き方の美しさ」ではなく、「守り方の基本」です。後から対策するのではなく、最初から安全を"埋め込む"こと。それが、信頼されるプロダクトの条件です。
- ✅ 入力を信用しない
- ✅ 認証・認可を丁寧に分離
- ✅ ユーザーにも攻撃者にも配慮した設計
- ✅ 日々の開発フローに安全設計を溶け込ませる
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