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SEOを意識した構造でのNext.jsページ設計

Next.jsを用いたSEO最適化の基本から実践まで。静的サイト生成(SSG)・サーバーサイドレンダリング(SSR)を活用し、検索エンジンに強いReactアプリケーションの設計手法を解説します。

2025/6/11
8分
S.O.

SEOを意識した構造でのNext.jsページ設計

近年、Webサイトにおける検索エンジン最適化(SEO)は「単なるキーワード対策」から、「構造的にクローラブルで意味のあるページ設計」へと進化しています。特にReactベースのフレームワークであるNext.jsは、静的サイト生成(SSG)サーバーサイドレンダリング(SSR)などを標準で備えており、SEOに強いReactアプリケーションの開発が可能です。

この記事では、Next.jsを用いたSEOを意識したページ設計の基本と、設計上の工夫や構造例を紹介します。


📦 Next.jsがSEOに強い理由

Next.jsは、Reactアプリケーションを「クローラブルなHTML」として出力する仕組みを持ち、以下の観点でSEOに優れています。

特徴内容
SSG(静的生成)ビルド時にHTMLを生成 → 最速&クローラビリティが高い
SSR(サーバーレンダリング)リクエストごとにHTMLを生成 → 動的コンテンツにも対応
Head管理の簡易化next/headによる<title><meta>の制御が可能
ディレクトリ構造がURLに連動ファイルベースルーティング → 自然なURL設計に

🧠 SEOに強いNext.jsページの基本構造

以下は、SEOを意識したNext.jsページのシンプルな構成例です。

TSX

// pages/services.tsx
import Head from 'next/head';

export default function Services() {
  return (
    <>
      <Head>
        <title>サービス一覧 | Example Inc.</title>
        <meta name="description" content="Example Inc.が提供するサービス一覧はこちら。" />
        <meta property="og:type" content="website" />
        <meta property="og:title" content="サービス一覧" />
        <meta property="og:description" content="提供サービスの特徴や導入事例を紹介します。" />
      </Head>
      <main>
        <h1>サービス一覧</h1>
        <section>
          <article>
            <h2>Webサイト制作</h2>
            <p>SEOに強いWebサイトを構築します。</p>
          </article>
          <article>
            <h2>アプリ開発</h2>
            <p>React Nativeを用いた高性能アプリの開発。</p>
          </article>
        </section>
      </main>
    </>
  );
}

✅ 構造のポイント

  • next/headtitlemetaタグをページ単位で管理
  • 見出しはh1 → h2 → h3の階層構造
  • コンテンツは<article>で意味付け
  • mainで主要コンテンツをマークアップ

🧭 URLとページ設計の一貫性

Next.jsのファイルベースルーティングを利用することで、意味のあるURL構造を自然に構築できます。

ファイル構造URL
/pages/index.tsx/
/pages/about.tsx/about
/pages/blog/[slug].tsx/blog/seo-structure

このように、URLとコンテンツが一致していることは、検索エンジンにとっても評価される要素です。


⚙ データ取得戦略:SSGとISRの選択

Next.jsでは以下のデータ取得手法をページ単位で選べます。

戦略名使用関数SEO観点での特徴
SSG(静的生成)getStaticProps最速表示・事前HTML生成 → SEOに最も強い
ISR(再生成)getStaticProps + revalidate定期的な再生成によりSEOとリアルタイム性を両立
SSRgetServerSideProps動的なデータにも対応。ただし毎回レンダリングでややコストが高い

TSX

// 1. SSG(静的生成)の例
export async function getStaticProps() {
  const data = await fetch("https://example.com/api/posts").then(res => res.json());
  return { 
    props: { posts: data }
  };
}

// 2. ISR(Incremental Static Regeneration)の例
export async function getStaticProps() {
  const data = await fetch("https://example.com/api/posts").then(res => res.json());
  return { 
    props: { posts: data },
    revalidate: 60 // 60秒ごとに再生成
  };
}

// 3. SSR(サーバーサイドレンダリング)の例
export async function getServerSideProps() {
  const data = await fetch("https://example.com/api/posts").then(res => res.json());
  return { 
    props: { posts: data }
  };
}

🖼 OGP/構造化データの設定

SEOに加え、SNSシェア検索スニペットを意識するなら、OGPタグ構造化データの設計も重要です。

OGPタグ例(next/head)

TSX

<Head>
  <meta property="og:image" content="https://example.com/ogp.jpg" />
  <meta property="og:url" content="https://example.com/services" />
</Head>

JSON-LDによる構造化データ

TSX

<Head>
  <script
    type="application/ld+json"
    dangerouslySetInnerHTML={{
      __html: JSON.stringify({
        "@context": "https://schema.org",
        "@type": "Organization",
        name: "Example Inc.",
        url: "https://example.com",
      }),
    }}
  />
</Head>

💡 Lighthouse & Search Consoleでの検証

Next.jsのSEO最適化は、Google LighthouseSearch Consoleで定量的に確認可能です。

  • Lighthouseで「SEO」タブのスコアを確認
  • インデックス登録やカバレッジの問題はSearch Consoleで通知される

まとめ

Next.jsは、Reactアプリでありながら、HTMLを生成・出力する機能を備えたフルスタックフレームワークです。そのため、SEOを意識したページ設計と非常に相性が良く、ページ単位でtitlemetaを制御し、構造化データも柔軟に適用できる点が魅力です。

  • セマンティックなHTMLと見出し構造
  • 静的生成による最速の初期表示
  • 意味あるURL設計とOGP対応

これらを組み合わせることで、Next.jsを使ったWebサイトは検索エンジンとユーザーの双方に最適な設計を実現できます。


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