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受付・事務向け:社内問い合わせ対応をAIで自動化する方法

受付・総務・事務担当者が日々直面する"社内からのちょっとした質問"対応を、AIチャットボットで自動化する方法を解説。現場の負担軽減や業務効率化を目指す方に最適な導入ステップ・注意点・活用のコツを紹介。

2025/6/17
7分
S.O.

受付・事務向け:社内問い合わせ対応をAIで自動化する方法

「PCのパスワードを忘れたのですが」

「出張精算のフォーマットってどこにありますか?」

「新入社員の入館証って誰に申請するんですか?」

受付・総務・事務のご担当者であれば、こうした"社内からのちょっとした質問"に1日中追われているという状況、心当たりがあるのではないでしょうか。

こうした定型的な社内問い合わせ業務は、蓄積されるほど本来のコア業務を圧迫し、時間や労力の"見えないコスト"となります。

しかし近年では、AIを活用した社内問い合わせの自動化によって、この負担を大幅に軽減する方法が現実的になってきました。


なぜ今、AIによる社内問い合わせ自動化が注目されているのか?

  • 増加する情報と業務フローの複雑化

- 社内ルールやシステム、ツールが増える中で、問い合わせ内容も多岐にわたっています。人がすべて把握し対応するのは限界があります。

  • ハイブリッドワークで「気軽に聞けない」状況に

- オフィス外勤務の増加により、「ちょっと聞く」が難しくなり、チャットやメールでの質問が急増中。

  • AIチャットボット技術の進化

- 自然言語処理(NLP)の進化により、"人に聞くような自然なやりとり"がAIでも可能に。業務部門との連携もスムーズになってきました。


自動化できる代表的な問い合わせカテゴリ

カテゴリ主な問い合わせ内容の例
情報システム関連パスワード再設定、ソフトインストール手順、VPN接続法など
人事・労務関連勤怠申請方法、育休・有休取得ルール、給与明細確認方法など
経理・総務関連精算書式、備品購入フロー、郵送手配、会議室予約など
来客・入館手続き関連ゲスト登録方法、受付連絡先、セキュリティ対応など

これらは多くがFAQ(よくある質問)としてナレッジ化しやすく、AIに学習させやすいジャンルです。


導入ステップ:現場レベルで始められるAIチャット活用法

🟩 ステップ1:過去の問い合わせを収集

Slack、メール、Excel、付箋メモなど、どんな形式でも構いません。過去の問い合わせ内容を100件程度集めて整理するだけで、AIが学習できる初期ナレッジになります。

🟩 ステップ2:FAQをナレッジベースとして整備

集めた問い合わせをカテゴリ化し、「質問文」と「標準的な回答例」のペアを作成します。

例:

Q:「VPNがつながりません」

A:「下記のマニュアルに沿って設定を再確認してください。●●●」

ExcelやGoogleスプレッドシートでも作成可能です。

🟩 ステップ3:AIチャットボットに接続

代表的なツールには以下があります:

ツール名特徴
Microsoft Power Virtual AgentsMicrosoft 365連携に強く、Teams内で即利用可能
ChatGPT(API活用)カスタマイズ自由度が高く、社内データ連携も可能
hitTO(ヒット)国内企業向けに特化した業務Bot、テンプレートも豊富
OBIC7 Bot Platform経理・労務系の業務に強く、大企業での実績もあり

多くはノーコードで設定可能で、Excelで作ったFAQを取り込むだけで使い始められます。


導入後に得られる"現場の変化"

指標導入前(人力対応)導入後(AI対応)
問い合わせ対応時間平均 3~5時間/週平均 30分以下に減少
回答のばらつき担当者により内容が異なる標準化された統一回答
質問者の満足度対応が遅れがち即時回答でストレス軽減
業務に使える時間問い合わせ対応に割かれる本来の業務に集中できる

さらに、「人に聞かずに自己解決できる」という社内ナレッジ文化の定着も期待できます。


注意点と活用のコツ

  • 全ての問い合わせを自動化する必要はない

- AIが得意なのは"定型的・繰り返しの多い"質問。複雑で判断が必要な内容は「有人対応に切り替える設計」にしましょう。

  • 導入前に「現場と相談」

- 実際に使う社員から「何が聞かれているか」「回答はどうしているか」をヒアリングすることで、導入時の反発を減らせます。

  • 使い方・使われ方を"可視化"して改善

- AIチャットの問い合わせログを定期的に確認することで、「多い質問」「分かりにくい回答」などを洗い出し、継続改善が可能です。


まとめ:AIが"庶務の一時受付係"に

AIによる社内問い合わせ対応は、単なる業務効率化にとどまりません。

「聞きやすくなる」「答えが早い」「ストレスが減る」という形で、現場全体の生産性と満足度を引き上げる仕組みです。

  • 問い合わせの"自動対応"で業務を圧迫しない
  • 回答の標準化で属人化リスクを軽減
  • 自己解決できる文化の土台をつくる

"ちょっとした質問が減るだけで、ここまで変わる"

そんなAI活用の第一歩を、受付・事務業務から始めてみてはいかがでしょうか。


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