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経理担当者向け:請求書処理や伝票整理をAIで省力化する方法

経理部門のルーティン業務をAI・OCR・RPAで自動化し、月末月初の負担を大幅軽減。請求書処理・伝票整理の効率化手法と導入ステップ、現場を納得させる説明ポイントまで実務目線で解説。

2025/6/16
8分
S.O.

経理担当者向け:請求書処理や伝票整理をAIで省力化する方法

~"目視・手入力"からの脱却で、月末月初のストレスを軽減~


はじめに

  • "紙の請求書を目でチェックしながら手入力"
  • "伝票番号と勘定科目を突き合わせるだけで半日かかる"
  • "同じような確認作業を何度もしている気がする"

経理部門では、こうしたルーティン業務が大量に存在します。特に月末月初、四半期決算期には作業量がピークとなり、残業やミスの温床にもなりがちです。

こうした業務の多くは、実はAIとOCR(文字認識技術)、RPA(業務自動化ロボット)を組み合わせることで大幅に省力化できます。

本記事では、経理業務の中でも特に負担が大きい"請求書処理"と"伝票整理"の2大タスクについて、AI活用による自動化の方法と導入ステップを紹介します。


AIで効率化できる経理業務の典型例

① 請求書の読み取り・仕訳分類

従来の流れ:

  • PDFや紙で届いた請求書を確認
  • 勘定科目・金額・日付・発行元などを目視で抽出
  • 会計ソフトに手入力

これらの工程を、AI+OCRで以下のように置き換え可能です。

📌 AIによる流れ:

  • PDF/画像から文字情報を自動読み取り(OCR)
  • レイアウトにかかわらず、項目ごとの抽出精度が高い(AI OCR)
  • 発行元・用途に応じて、自動で勘定科目を推定し、会計ソフトに連携

効果:月間数百枚の請求書処理が最大70%の時間短縮に

② 伝票の整理とデータ照合

仕訳伝票や出納帳のデータ処理は、項目突き合わせや不一致確認が手作業で行われている場合が多く、負担が大きい業務です。

AIを用いることで、以下の支援が可能になります。

  • 取引先や取引内容の傾向から勘定科目を学習し分類ルールを自動生成
  • 領収書・交通費精算などの明細を読み取り、申請内容と会計データの突合チェック
  • 仕訳パターンをAIが提案・レビュー

効果:仕訳エラーの自動検知率80%以上、新人でもミスなく処理可能に


導入ツールの代表例(2025年時点)

カテゴリツール名(例)特徴
AI OCR(請求書読み取り)Nanonets / SmartRead多言語対応、PDF/画像を構造化データに変換
経費・仕訳自動化freee会計 / マネーフォワードクラウド経費精算~仕訳連携までを一気通貫でカバー
RPA連携UiPath / BizRobo!会計ソフトへの転記や定期レポート作成を自動化
伝票チェックAIDr.経費精算 / AI-CON内容照合、帳票構成の妥当性チェックが可能

スモールスタートの導入ステップ

AI導入にあたっては、まず"頻度が高く、パターンが明確"な業務から小さく始めることが定着の鍵です。

🔹 STEP1:対象業務を選定

→ "毎月、同じ形で届く請求書" "取引先が固定化された伝票"などから着手

🔹 STEP2:現行業務のマッピング

→ 各担当者がどこに時間をかけているかを棚卸し(例:請求書処理1件あたり7分)

🔹 STEP3:AI OCRやクラウド会計ツールを試験導入(PoC)

→ 3か月以内で"どれだけ時間が削減できたか"を定量化し、費用対効果を検証

🔹 STEP4:仕訳ミス削減・業務時間短縮の数値をもとに社内展開

→ 部門をまたいで導入することで、購買・人事部門との連携効率も向上


KPIで効果を"見える化"する

AI導入による成果は、以下のような指標で確認・報告しましょう。

指標測定例
請求書1枚あたり処理時間7分 → 2分(約70%削減)
伝票の仕訳ミス件数月10件 → 月1件以下に減少
月末処理の残業時間月20時間 → 月5時間に(決算期以外)
会計ソフト入力の自動化率50%以上をRPA+AIで自動入力対応可能

現場を納得させる"説明の切り口"

"AIは信用できるのか" "ミスがあったら誰が責任を取るのか"といった懸念も想定されます。導入説明時には以下のように伝えると、理解が得やすくなります。

  • 人間の判断を"支える道具"として使う(判断自体は変えない)
  • 初期段階では必ず"確認・承認"フローを残す(監査対応にも有効)
  • ミスを減らすことで、本来注力すべき差異分析・経営支援に集中できる

まとめ:経理は"記録業務"から"分析業務"へ

経理部門がAIを活用することで、"紙や手入力"にかかる労力を減らし、"判断と改善"に時間を使える体制が整います。

導入のポイントは:

業務の構造を洗い出し、ルール化可能なタスクから着手

AI×RPA×クラウド会計の連携で"人が触らない経理処理"を実現

成果を数値で示して、他部門への波及と追加投資につなげる

"経理=手作業中心"というイメージを変える第一歩として、AIの省力化は現実的で再現性の高い選択肢です。


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